【難あり】Eterna 16ーJewel Manual Wind （エテルナ16石手巻腕時計）　Cal. S520T 1950年代

チラネジ付テンプ、出車式センターセコンドと、古時計愛好者にはとても魅力的な機械を収めた、キャップゴールド(Gold Capped)のエテルナ製手巻腕時計です。20年近く前に入手し、すぐにオーヴァーホールに出した以降は、仕舞きりでたまに動かす程度でしたが、いまでも高精度で稼働しています。

枯れたオリジナル文字盤も特徴ある針やインデックスも、愛好家の心を惹くことは間違いないと思うのですが、二箇所ほど残念な箇所があり、【難あり】としました。説明文中、問題の箇所は赤字で示してあります。どうかお見落としのないようにお願いいたします。

【機械】
 18,000振動のEterna Cal. S520T は、日差±30秒未満で順調に稼働しています。もっとも、未整備のまま20年を経た機械ですので、日常的に使用する際にはオーヴァーホールをお願いします。時計士の方の言によると、素晴らしい造りのムーヴメントだそうです。
 手巻の感触は良好ですが、時刻合わせをした後、竜頭を押し込むときのクリック感が非常に希薄です。オーヴァーホール時に判明したのですが、これはクリック感を出すための〈裏押え〉が、純正でないものに交換されているせいです。ただ、時刻合わせも正常にできますし、竜頭が飛び出してくるようなこともありませんので、実用上はなんの問題もありません。

【外観】
 竜頭を含まず直径33ミリ、ラグ幅16ミリのステンレス・スティールケース。文字盤側はイェローゴールドの被覆に覆われています。いわゆるキャップゴールドのケースです。入手時に、14金無垢だと聞いていますが、どこにもそれを示す刻印などはないようです。ただ、後の時代のものと違って、当時のキャップゴールドは金無垢であるのが普通であるように思いますので、嘘ではないと思っています。
 12時側左ラグの金部分に削れが見られます（画像7）。日常使用していてさほど目立つようなこともないと思いますが、気にしだすと、厄介な欠点に感じられるかもしれません。使用時の見え方については、画像1を参考にしてください。
 アイボリーカラーの文字盤は画像に見る通り、いい感じに枯れていると私には感じられます。針もインデックスも、同じような古色に彩られています。
 ケースは上述した金の削れを除けば、小傷のみの極めていい状態だと思います。
 玉ねぎ型竜頭は無刻印ですがオリジナルに間違いないと思います。小さな打痕がありますが、気になるようなものではないと思います。プラスティック風防もとても綺麗な状態です。

【付属品】
 焦げ茶色の金色尾錠付牛革製バンドが装着されています。未使用ですが長期保管品です。
 
 発送はクリックポスト を予定しています。送料は当方で負担します。

 ご質問があれば、ご遠慮なく。