遊び心から育むプロの魂 家庭内シェフの称号はヤフオク!から

　

　　

招待した人々が思わず感嘆の声を上げるプロ仕様の道具たち

フォルムがかわいい。ネギがよく切れる点ではpepperの追従を許さない

• 炊くエンタメ 業務用炊飯器 年齢性別問わず、人の気持ちを安堵（あんど）させる米が炊きあがる香り。部屋いっぱいに広がる蒸気の発生源がどっしりと大きな炊飯器だとしたら？ 人々はガツガツした都会の騒がしさを忘れ、茶椀を手にドッと行列をなし、水に浸したしゃもじで思い思いの「まんが盛り」を作ることでしょう。
• 手のひらの小宇宙 真空パック機 真空。それはすなわち宇宙空間と同等の世界を手にいれること。いい大人が神聖な気持ちでさまざまなものを真空の空間に閉じ込め、宇宙の真理を語り、ふだん気づかなかった何かを見つけるというのもなかなか哲学的な話。普段は食物の保存に利用可能。でも布団を圧縮するのには不向き。プロ仕様ですから。
• 食後はドリンクバー気分で コーヒー関連用品 まるでここはガ◯ストじゃないか！　とうならせたらパーティーは100点満点でしょう。本格的なコーヒーを挽くマシンからウォーマーまで。街のドリンクバーで見慣れた風景を自分の家で再現できるのはヤフオク!の品ぞろえがあってこそ。仕事に疲れたとき陥りがちな「あぁ喫茶店でもやろうかな……」という気の迷いにも対応可能。
• なんでも薄切り 驚異のスライサー 薄切りや刻み系の業務用器具にはまったくひねりがない名前が付いた商品が多い。ざっと見ただけでも「キャベリーナ」や「ネギー」「キャベツー」など、機能は確実だろうけれどなかなか脱力させてくれる名前が次から次へと出てくる。過去「トロロオロシー」という、名が体を表しまくりの商品を見つけたことも同時に報告しておきたい。買わずとも招待したゲストと話が盛り上がること間違いなしである。
• うんちくの準備はOK？　ワインセラー 「……ボルドーだな」一度でいいからいい声でこんなセリフをつぶやいてみたいものである。それには日頃の鍛錬が必要だろう。ならばワインを最適な温度で管理し、いつでも飲み頃をキープするワインセラーが必需品となる。ゲストをリビングに招待したときの驚く表情が見てみたいものだ。その日だけはめんつゆやマヨネーズなどを普通の冷蔵庫に移しておくことを忘れずに。
• 自家使用で度肝を抜け 綿菓子機 綿菓子はお祭りで食すもの。そんな既成概念を覆す本気仕様の綿菓子機が家庭に当たり前のように置いてあったら彼女どんな顔するだろう、などと岡村靖幸の曲名のようなことを考えたらそれが買い時。相場を確かめてみるのもまた一興。子供向けのおもちゃ綿菓子マシーンとは出来が違う。案外100V電源で使えるものなのだな、と妙な知恵がついてしまった。
• 食べ過ぎ注意 憧れのバイキング用品 「ヴュッフェ」とはなんとステキな響きなのだろう。興奮のあまり「ヴュッ」を発音するとき下唇を強めに噛んでしまい、数時間にわたって歯形が残ってしまうこともあるほどだ。あの銀色の大きなトレイには夢が詰まっている。食欲の神も宿っているはずだ。いつものリビングにズラリと並んでいる光景を思い浮かべただけでもワクワク。

さらなる楽園へ……ディープな業務用の世界へ

うはぁ！　東京ドームと同じ大きさのオムラ……なんだよ！　夢かぁ〜！

• 「あん」ってなんだ？　包あん機 少なくとも渡辺謙の娘を包む（東出昌大に任せておけばよい）わけじゃないことは誰だってわかる。どうやら和菓子の「餡」を指すようだ。お饅頭に餡子を入れる機械とのこと。機種によっては小籠包でも対応可能らしい。それよりも名前がとてもイカしている。なにしろ「包あんロボット火星人」だ。なぜ火星人なのか。公式サイトを探っても由来がわからなかった。「2列火星人」という機械もあるらしい。なんと行儀のいいことか。興味が尽きない。
• スタートはここから おかもち 案外出品されていることに素直に驚いてしまう。価格もべらぼうに高価なわけではないようだ。木製のおかもちなんてヴィンテージ感があるから部屋に置いたらサマになりそうである。金属製の方はもしかしたら時代が追いつき、オシャレ系ビジネスファッション雑誌から火がついて第二のアタッシュケースになる可能性があるかもしれない。いや、ないな。
• いくつになってもワクワク アイスショーケース ガラス扉を開けたとき、冷気を顔面いっぱいに受けたときのワクワクの量は何歳になっても同じ。商品を選ぶフリして腕を涼ませるのも変わらない儀式だ（だいたい怒られる）。大金持ちになったらお気に入りの味をしたガリガリ君をギッシリ詰めて、思う存分腕を突っ込んでみたいものである。
• 本格的なおままごとに 食品サンプル 芸の細かさを追求し始めたらブレーキが効かない。それがニッポンの技の特長だろう。食べられないにもかかわらず本物を追い越す見本を作ってしまおうという発想はどの国の職人にも当てはまらない。これだけ多品種で見た目が楽しければ、子どものままごと用にプレゼントしたいくらいだ。「あなた きょうは しゃりぴあん すてーきよ。おーどぶるは かもの てりーぬね」「なんだ ねぎとろどん じゃないのか。でざーとは？」「ますくめろん と ぷりん あらもーど よ」……やっぱりやめよう。